税理士試験直前期・勉強が間に合っていない人が逆転で合格をゲットする方法
~直前期、まだ諦めなくて良い!他の受験生より遅れをとっている場合、逆転の肝になるのが「基礎」の徹底~
※今回は、直前期を迎えて、現状あまり勉強がスムーズに進んでいない人向けの記事です
こんにちは。会計事務所タクシスの伊藤です。
5月以降の直前期では、多くの受験生が8月の試験本番に向けて生活サイクルを勉強中心にシフトしていく時期。
また、勉強の力の入れ具合も今までよりも一段、二段とギアを上げていきます。
これまでに勉強に遅れをとっている人にとっては、他の受験生にさらに水をあけられてしまう、そのような気分にもなってしまうでしょうし、もう諦めたほうが、とネガティブに考えてしまう人も出てくる時期です。
しかし、だからといってそこで諦めていてはいけません。
他の人より学習が遅れている・・・でも合格したい!という場合には、「基礎を徹底すること」をお勧めします。
「基礎を徹底すること」
これからお話することは、あくまで私の経験した科目、試験回に限る話かもしれませんので、その点はご了承ください。
私の計4年の税理士試験受験生活において私が最も強く意識したことの一つに、「基礎を徹底すること」があります。
それは同時に、受験生活を終えて実感したことでもあり、受験される方々に伝えていきたい点でもあります。
すなわち、基礎的な論点をいかに精度高く仕上げておくかが合否を分けたことが多く、また、基礎を疎かにしないという勉強方法がスムーズな合格につながったということです。
余談ですが、少し異なる確度からこの点を語ってみたいと思います。
予備校の模試、答練、テストで成績上位常連の、いわゆる「できる層」が本試験で何度も同じ科目に跳ね返されるということが稀ではないというのが税理士試験です。
私の仮説では、その要因の大きな部分としては、
できる層は、枝葉の論点、重要度が限りなく低い論点についても網羅したいと思うがあまり、直前期になって基礎的な論点のメンテナンスに手が回らなくなってしまう、
また、さらには、
なまじ難しい問題も解けるようになっているがあまり、本試験で「沼」にハマってしまう。
そのように考えています。
逆に考えれば、基礎論点に限っていえば、「できる層」より得点を伸ばすチャンスがあるということ、
そして、そもそも手も足も出ない問題に対し解答できるわけもなく「沼」にハマることがない、ということも言えるかと思います。
かなりポジティブな思考ではありますが、あながち間違いではないと私は考えています。
基礎を徹底するために必要な「バイブル」
それでは、具体的に何を学習するべきか。
私のオススメするのは、計算は4月までに講義で使っていた「基本テキスト」、税法の理論は「理マス、理サブ」を反復的に叩き込む勉強法です。
まずは計算ですが、講義で使用していた「テキスト」に関してです。
直前期以降に新たな論点として学習する内容は比較的重要度の低い論点であるのに対し、4月までの講義で使っていたテキストに含まれている論点は、ある意味基本論点の集合体ともいえます。
直前期になると、「直前テキスト」という教材が配られたり、毎週のように答練や模試が行われて、さらに、講義の中でも演習問題や付属の教材が配られることもあります。
ただでさえ勉強が追い付いていない状況でそれらをスムーズにこなすことは極めて困難と考えられます。
だからこそ、「教材を絞り、その中で精度を高めていく」という逆転の発想が重要。
望みを捨てずに最後まで戦うつもりなら、採用する教材とそうでないものをきっぱり分けるというのもアリです。
続いて理論に関して。
理論に関しては複数教材がある場合がありますが、バイブルは「理論マスター、理論サブノート」などの理論集です。
他の記事にも書きましたが、理論の出題傾向としては、
規定をそのまま書かせることを求めるいわゆる「個別問題」、「ベタ書き問題」と言われる問題と、「応用理論」と呼ばれるような、具体的な取引や数字を問題文に組み込ませて、規定にあてはめつつ結論を導き出すような問題があります。
多くの受験生は、直前期には個別規定を暗記しつつ、応用理論対策として難しい問題にもチャレンジしていく形となりますが、逆に理マス・理サブの暗記が追い付いていない人達にとっては、応用理論対策に時間を割くのはあまり効率的とは言えません。
それはなぜかというと、いくら応用問題とはいえ、個別の規定を暗記し、ある程度理解できていないと解答できないためです。
言い換えれば、個別規定の暗記、すなわち理マス・理サブの暗記ができていてこその応用理論へのアプローチだということです。
理マス・理サブの暗記が到底間に合わないという自覚があるのであれば、思い切って暗記に時間を投入するという方法もアリです。
また、余談ですが、応用問題でも、どの規定が適用されるか、関係してくるか、その点さえ読み取ることができれば、根拠となる規定、関連する規定として、覚えた規定をササっと解答欄に書いて部分点を獲得することはできるはずです。
その上で、覚えた規定を軸にしてなんとか解答欄をうまく埋めることができれば、言うことなしです。
まとめ
以上、「逆転で合格をゲットする方法」として、勉強が間に合わない人向けに直前期の勉強への取り組み方の一例を書いてみました。
これまで、税理士試験の勉強へのアプローチに関することも、直前期に関する記事も、何度となく書いてきましたが、今回はそれをまとめて、「現状勉強が間に合っていないが、何とか合格にたどり着きたい人」向けに伝えたいことを整理してみました。
異論はあるかとは思いますが、あくまで私の考え方ということでご理解頂ければと思います。
上にも書きましたが、税理士試験は、予備校のテストで上位数%を続けてキープしている人も落ちる可能性のある試験だということ、裏を返せば、あまり成績が芳しくなくても付け入るスキはあるということ。
直前期に入ると、本試験までアッという間ですが、この時期に積み重ねた勉強量はこれまでの勉強量以上に効いてきます。
少しでも合格したいという気持ちを思っているのであれば、その時その時で自分のできるベストを尽くしていきましょう。
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