弥生

あえて書く、クラウド会計のデメリット

トップページにも書いております通り、私はクラウド会計に関しての知識、経験を有しております。そして、クラウド会計を導入するメリットについても書いていますが、クラウド会計は、決して良い点ばかりではありません。

今回はあえて、私の考えるデメリットについて書きますが、次に挙げる点については、運用の仕方次第で影響を最小限に抑えることができます。

つまり、デメリットを認識、把握しつつ、うまく付き合っていくことで、クラウド会計のメリットを最大限享受することができるようになります。

さて、私の考える、クラウド会計が抱えるデメリットは下記の点です。

1.手入力の場合、ブラウザやインターネット回線の影響を受ける
2.セキュリティ的に不安では?
1.手入力の場合、ブラウザやインターネット回線の影響を受ける について

Webメールなどで、ボタンを押したのになかなか画面が切り替わらない・・・など、反応が良くないと感じたことはありませんでしょうか?

クラウド会計も同じで、例えば「登録」というボタンを押してから、画面が切り替わるまで若干待たされることがあります。

それは下記の理由によるものです。

インストール型のソフトの場合、アプリケーションもデータベースも同じパソコンに収まっていることがほとんどです。

システムの仕組み上、アプリケーションとデータベースは登録、更新、閲覧の都度データのやり取りを行っており、その点では、同一の環境にある分、待たされることはほとんどありません。

一方、クラウド会計の場合、アプリケーションはWebブラウザ、データベースはクラウド上という構成になります。

つまり、クラウド会計がインターネット回線を介して使用されることとなる分、インターネット回線の良し悪しや回線の状況、ブラウザなどに影響を受けてしまうということです。

但し、クラウド会計の思想としては、手入力を極力減らし、会計入力を自動化させるという考えがあります。

具体的には、銀行口座の入出金はネットバンクから自動連携、現金出納帳はExcelで作成してクラウド会計に取り込みという手法を用います。

逆に、それらを用いることで、一部の処理を除きブラウザ上で一件ずつ登録しなくても運用できるということが言えます。

クラウド会計を導入する際は、一つひとつの入力を手入力する、という発想ではなく、いかにして手入力を減らすかという点を第一に考えると、享受できるメリットも大きくなるのでは、と考えております。

2.セキュリティ的に不安では? について

セキュリティという観点では、クラウド会計ソフトは、ソフト会社サイドでは暗号化、ウイルス対策などのセキュリティ対策が行われており、セキュリティレベルは金融機関並みとも言われております。

私が参加したクラウド会計のセミナーでも、セキュリティ対策はしっかり行われている旨説明がありました。

だから安心か?というと、そうではありません。

システムを使用するユーザーサイドにも、セキュリティリスクはあります。

例えば、ユーザーIDとパスワードを推測されやすいものにしている、とか、どこかの紙に書いて置いてある、とか。共用のPCを使っているのにパスワードを保存してしまう、というケースも考えられますね。

また、スマホやタブレットでアクセスできるという点では、使いやすくなる分当然セキュリティのリスクは高まります。

ただ、そもそもユーザーサイドのセキュリティリスクはクラウド会計に限った話ではなく、セキュリティ対策は、各個人、企業がシステム全体に対して対策を講じる必要があるものです。

クラウド会計の運用という点でも、ユーザーである個人、ユーザー企業が運用方法を確立した上で利用する必要がありそうです。

 


 

クラウド会計に詳しい 池袋の税理士事務所 会計事務所タクシス

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